10年目の事実

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「アヤ…すまなかった。俺も10年間ずっと、アヤのことを想い続けていたんだ」 「淳…もし、あたしが…あなたをキッパリ諦めて他の人と付き合っていたら…?」 「難しい質問だな。諦めることは…多分、ないだろな……アヤも同じだろ?」 「え?」 「アヤは俺のことしか考えてなかっただろ?」 「……はい…」 淳の指摘通り亜夜は彼以外、一人の男として見た人は一人もいなかったし、求愛されても即刻断っていたから… 「俺もだ。アヤに惚れてからは、アヤ以外の女を女として見れなくなったんだ…だから、ずっとアヤを待ってたんだ」 「じゃ…淳が誰とも付き合うことなく、あたしをずっと待っていたんですか?」 「ああ、そうだ。実を言うと、アヤたちの卒業式が終わった後に想いを告げるつもりだったんだ…」 「あ…あ、あたし…式典が終わるなり…」 亜夜は卒業式が終わると同時に教室に戻らず、家へ逃げ帰ってしまったのだ… 「アヤ、俺は…教え子たちの前で泣いたんだ…アヤのこと、好きだったから…教育者としては失格ですと…」 「え!?」 思いがけない事実に亜夜が目を丸くした瞬間…
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