未開封の手紙

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ー 先生が赴任して来た日の朝、 校門で転んでしまい、膝を怪我して立てないあたしを保健室までおぶってくれました。 あれから、あたしは先生のこと好きになってしまいました。 あの時、あたしは先生の奥さんになりたいと思い、料理などをおばあちゃんに教えてもらいました。 あたしは小さい時に親に捨てられて、おばあちゃんに育ててもらいました。 あたしは先生におぶってもらうまで、大人が嫌いで堪りませんでしたが、優しい大人もいるんだと思いました。 だから、あたしは先生の奥さんになる夢を作れました。 ー あ、鮎美…勿論、覚えてるよ! 光夫は目から涙が流れるのを拭こうとせず、三枚目の便箋に目を通した…
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