未開封の手紙

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ー 2年後 ー 「鮎美、遅れるよ!」 「光夫~待って~」 一年遅れで大学を修了した鮎美は晴れて、光夫と同じ学園の小学部に赴任した。 実習が終わった翌日に、光夫と鮎美は入籍して夫婦になったため、引っ越しや挨拶回りなどで鮎美は大学を一年間、休学したのだから。 「鮎美、覚えてるか?」 「え?」 「最初は緊張と不安はある。だから、自分の気持ちを晒せば生徒たちと和やかになれることを」 「はい。覚えていますわ。光夫のお陰で生徒たちに向き合える気持ち準備は出来てますわ」 光夫と鮎美は笑顔で手を繋いだままマンションを出た。 ー 終わり ー
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