女番長の本音

3/17

78人が本棚に入れています
本棚に追加
/257ページ
「まだ…約束を破ってしまった…」 女子生徒が小さな声で呟いていると、隣のブランコにギシっと誰かが座る音が聞こえてくる。 「朱音、終始見させてもらったよ」 「……先生」 少し低い声に朱音と呼ばれた女子生徒は肩を震わせたが、彼は手を伸ばして頭を優しく撫でてくれた。 「今のは、全て向こうから絡んできたからな。朱音は悪くないよ」 「せ、先生…」 彼の優しさに朱音は思わず、目に涙を浮かべてしまった… 彼は今年の春に赴任したばかりの新任教師・東 真太郎で23歳と若いが、誰も手に負えないほど荒れていた朱音を短期間で更生させた恩人でもあった… ー あたし…先生が好き… 朱音はいつの間に、彼を好いてしまったけど… 彼は既に婚約者がいた…
/257ページ

最初のコメントを投稿しよう!

78人が本棚に入れています
本棚に追加