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「は?何だよ?そんな下らない質問に答えれる訳がないだろか?」
「はい、そうですよね。あたし、先生を試してみただけ」
呆れる真太郎に、朱音は元女番長らしくない照れたようにペロリと舌を出して戯ける。
「……馬鹿にするなよ」
「すみませんでした」
更に呆れ返る真太郎に、朱音はブランコから立ち上がり小さく頭を下げると歩きだした。
「また明日な。もうケンカはするなよ」
「はーい。また明日ね」
朱音が手を小さく振りながら出口へ消えると、真太郎も立ち上がり反対側の出口へ向かった。
ー 先生のバカ…
朱音は唇を噛んで黄金色に染まった夕空を見上げた…
ー 朱音…何を言ってんだよ…
真太郎も頭の中で反芻する朱音の言葉に、虚しさが湧き出てしまい空を見上げた…
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