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ー 三年後 ー
留学を終え、朱音は久しぶりに故国に帰ってきた。
ー あ~、やっぱりここの空気、メチャいいわ!
空港に降り立った朱音は大きく背伸びして、久しぶりに空気を吸い込む。
入国審査を終え、到着ロビーを出た朱音はバス乗り場へ向かうためマップを見上げていると…
「朱音、お帰り」
「………」
懐かしい声と共に肩に手を置かれてしまった朱音は驚きの表情でゆっくり振り返る……
「朱音、疲れたろ?」
「ど…どうして…?」
誰にも帰国のことを知らせてないのに、何で真太郎がいるだろうと混乱する朱音に…
「急で驚いたんだろ。朱音の留学手続き先に問い合わせたんだ。今日、帰国すると聞いたから飛んで来たんだ」
「先生、お奥様はそれのことを…」
真太郎の屈託のない笑顔に、朱音は身体が震えてしまったが気を取り直して問いた。
「朱音、俺はまだ結婚してないよ」
「え!?」
「俺は朱音たちが卒業する前に婚約を破棄したんだ」
「え…?じゃ…今も独身なの…?」
「そうだ。朱音を待ってたんだ」
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