78人が本棚に入れています
本棚に追加
「松久保さん、息を大きく吸って」
「はい…スー、ハー…」
亜純は樹が探してくれた心理カウンセラーの家に来ていたが、緊張と不安からくる身体の震えが止まらないでいると、樹に深呼吸をしてとアドバイスされる。
「どう?落ち着いてきた?」
「はい…」
深呼吸して少しは落ち着いてきた亜純は樹に手を重ねてきたため、ドキッと心拍数が上がったけど笑顔で誤魔化した…
ー ああ…先生といると落ち着かないわ…
いつしか、亜純の心には樹に対する想いに埋め尽くされていて、樹を見るだけで切ない気分に襲われてしまいそうで…
「松久保さん…最近、あたしの目を見なくなったわね?」
「え…、えっと…」
樹が少し悲しそうな表情で覗いてきたので、亜純は返事に窮しているとドアが開いてカウンセラーが入ってきたため、窮地を脱した。
最初のコメントを投稿しよう!