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「先生…」
「はい」
「好きです…」
「はい」
「あたしを…好きになってください」
「はい。あたしも亜純が好きです」
「先生…」
「はい」
「生徒のひ…」
「いいえ、一人の女として好きよ」
「先生!」
両想いになった亜純と樹はゆっくり唇を重ねる…
「亜純、今まで辛い思いをさせて悪かった。父を許してくれ…」
樹から亜純の本心を聞いた亜純の父は涙を流して娘に何度も謝った。
「パパ…あたし、樹さんとずっと生きて行きたいの…それを許してくれれば、パパを許します…」
「あなた、もう亜純ちゃんを自由にさせてあげれば?」
樹と一緒になることを条件に許すと云う亜純に、同意した父の再婚相手も父に説得する。
「わかった…但し、亜純が卒業してからだ」
「はい。亜純が卒業したら迎えに行きますわ」
「先生…約束を忘れないで…」
「忘れないわ」
樹は亜純が卒業するまで待つことを、亜純の親と約束して病室を後にした。
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