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ー 1年半後 ー
亜純は初めて卒業式に出席した。
小学校、中学校は傷心から異性が多く混じる式に出れなかったが、今は樹との約束もあって少しずつだけど異性に対する拒絶反応は薄らいでいた。
「松久保君と話が出来て、先生は嬉しいぞ!」
担任の男性教諭が涙を流して喜ぶ姿を見て、亜純は異性は悪い人もいれば優しい人もいるんだと認識した…
卒業するまで、亜純は全校の男性教諭に対する拒絶反応は消えて仲良く会話が出来るようになっていた。
元の高校の担任教諭も時々顔を合わせていたが、愛する樹は一度も会いに来なかった…
「あの…天谷先生は?お元気?」
「ああ、相変わらず元気だよ。松久保くん、気にするなよ。絶対に迎えに来てくれるから!」
樹のことを気にする亜純の頭を優しく叩く元担任に、亜純はうんと頷く。
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