10年目の事実

8/21
前へ
/257ページ
次へ
ー あたし…逃げてばかりだわ…先生にフラれるのが怖くて… 亜夜はやっと気付いたのだ… 「アヤ?」 「え…?」 「泣いてるよ…」 「え、ええ!?」 真由の心配する声に、亜夜は慌てて頬に手をやると涙が流れてるのに気付いた… 「アヤ…やっぱりイモリのこと、まだ想い続けてるんだね…」 「うん…あたし、先生が好き…」 「アヤ…もう、先生と呼ぶのやめたら?イモリはもう先生じゃないよ」 「………」 「卒業したら先生と生徒の関係は終わってるのよ。アヤ、イモリを普通に男として見たら?」 「男として…か…」 涙をティッシュで拭いている亜夜は真由に頭を撫でられながら、真由の言葉を聞き入っていた… 「アヤ、イモリに想いをぶつけ…」 「あたし、ぶつけるわ」 「アヤ!よく言ったわ!あたしも応援するわ!」 想いをぶつける決意をする亜夜に、嬉しくなった真由が抱きついて頬ずりする!
/257ページ

最初のコメントを投稿しよう!

78人が本棚に入れています
本棚に追加