今朝見た夢は、なんだか変だったのよ。

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「私はあなたの顔を一生見ることができないのよ。一番好きなあなたの顔を」 そうして、もう一度慎平くんの顔をさすった。 「だからね、もっともっと近くで見せて……もっともっと」 私は必死に焼き付けていたわ。彼の目がどんなに(つぶ)らで、どんなに優しい眼差しなのか。 もう一生見ることのできない彼の顔を、じっとじっと眺めていた。
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