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栞は彼女のことを気に入ったみたいなので安心した。凜も栞に好感を持ってくれたみたいだった。
娘と義母のつきあいでなくて、姉妹みたいに付き合ってくれたらいいのだが、これは二人次第だ。
食事が進んでいく。凜の緊張も解けて話が弾んでいる。栞の彼氏の話になった。凛に相談したいことがあったら電話してもいいかと聞いている。
経験が豊富な凛に相談にのってもらいたいらしい。父親は頼りにされていないようだ。確かに凜は栞にとって頼りになるかもしれない。食事が終わって別れ際に栞が凛に挨拶する。
「今日は私に会いに来ていただいてありがとうございました。お会いして父がプロポーズした訳が分かりました。どうか父をよろしくお願いします」
「私はお父さまにふさわしくない女です。でもできるだけお父さまのお力にはなりたいと思っています」
凜はタクシーに乗って帰って行った。二人で見送るとこちらもタクシーに乗り込んだ。
「パパ、良い人じゃない、絶対に逃がしたらだめよ。もうあんな人見つからないわ」
その言葉を聞いて内心ほっとした。
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