真っ白なノート

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 次の日の午後六時ごろ仕事が久しぶりに早く終わり、町の中で買い物をしようと思っているとふと前の方から声がした。 「ひったくり!!」 どうやら前の方でひったくりがあったらしくバッグを持っている男が私の方に近づいている。漫画の主人公とかだったらここで犯人を捕まえ、女性となんかいい感じになったりするのだろうが私はまぁ、違った。めんどうごとにはあまり関わらないようにする私は、いつも通り関わらないようにした。しかし唐突にも昨日のノートの件が思い出された。 ●月〇日 (私の名前) ――午後六時に―通りを歩いていると女性が襲われているので助ける。―― 私はこういうのは信じないタイプだが一応何かやってみようと考えた。  とりあえず何も思いつかなかったから私の持っている結構重い、バックを投げつけてみた。 「おっ!」 後ろばかり気にしていたひったくり犯は私のバッグに気づく様子もなく、顔面に衝撃を受け止めた。とその数秒後、ひったくり犯は顔を地面にこすりつけていた。     
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