真っ白なノート

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銀行に出入りするとき私は挙動不審でびくびくして、警備員さんにも声をかけられたが特に大きな事件もなく、私は銀行を後にすることができた。やはり、この前のことはただの偶然だろうと思い、安心して会社に帰ったが、その日、家に帰ってからこんなニュースが飛び出してきた。 「○○銀行、強盗に襲われ、被害多数。」 ○○銀行とは今日、私が午前中に行った銀行である。 時刻を見ると襲われたのは午後二時であった。 (あれは、未来の私を書いている文章だ) 私は本当にあの女性が何者なのかを怖く思った。 もう会わないほうが良いのだろうか。 しかし、安心できることもあった。それはちゃんとノートに書かれているように行動しなければ、特に問題もなく生活できることを知った点だ。 (あの文章で不都合があるときは日程を避け、それ以外はそのまま生活していればいいのだ) 私は最初にあったひったくり事件よりもだいぶ安心していた。 それからも終電に乗って口裂け女風の女性にノートを渡されるが、やばいと思ったことは避けて、大丈夫だろうと思うことはそのまま過ごすと、やはり、ノートのことのように事が起きた。面白いと思ったことがノートに書かれていることは絶対的に起こるのでノートに書いていることが起こった瞬間はちょっとだけ面白かった。少し先の未来を見て生活をすることに優越感があったのだ。そのころにはもう未来がわかることに何の抵抗もなく、何も恐怖はなかった。 そんな生活が続いているある日、ちょっとした変化が起こった。     
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