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「そこじゃなくて……これは女子グループで見に行く話。男子禁制よ」
「堅いこというなって! 「せんべえ」じゃねえんだから」
「じゃあさ、ダイ君は私たちに囲まれながら写真撮られても平気?」
「は?」
「今日は雲河様ファンクラブにとっても大事な日。だから私、記念写真を一杯撮って会員のみんなに報告するつもり」
「あら、「女の子に囲まれている警察署長の息子」ってとっても素敵ね。雲河様だけではなく、彼女さんにも報告してあげなくちゃ」
「ちょ、それはシャレにならねえぞ!?」
慌てふためく大弥。
玄夢は自身の存在感が消えた隙に、バッグを持って歩き出す。
「おい、朝上!」
未だにしつこく付きまとう彼。
玄夢は一度だけ足を止めて振り向く。
「……今度、感想聞かせて」
そう言葉を残し、教室から立ち去ったのであった。
10月21日(金) 21時
都心から東に離れた田舎町「立歌」。
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