7 悪魔《ディアブロ》、登場

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 秋川を紹介しようとする瀬田を、目黒と呼ばれた男は両手で耳を塞ぎながら遮った。 「嫌だ!聞きたくない!ヒドイ!ヒド過ぎる!この、魔性の男!おれの気持ちを知りながらこんな・・・」 「慎一さん、気にしないでください。この人は目黒さんといって、このワイン売り場の責任者でソムリエです。何時もワインのアドバイスをしてもらってるんですよ」  これで気にするなって、ムリだろう。と秋川は、自分が罵られているというのに、全く歯牙にもかけない瀬田へと言ってやりたい衝動に駆られたが、堪えた。  ここで自分までもが加わってしまったのならば、このワイン売り場はドキッ!男だらけの修羅場、一歩手前になってしまう。  それにしても、この目黒とかいう男の口振りから察するに、瀬田は目黒とは一体どのような関係なのだろうか?と秋川は首をひねる。 「おれを無視して話を進めるな!晴季、おまえカワイイ顔して、相変わらず性格は悪いよなぁ・・・」 「ありがとうございます」  いやそれ、けっして褒められていないから。と秋川は心の中で、清すがしく目黒へと返事をする瀬田にツッコミを入れた。  目黒の矛先が、秋川へと向く。 「ふーん、察するにコレが、おまえの愛しい先輩ことラブラブダーリンか」     
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