勇者は魔王を倒す前にやるべきことがある

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飲み込めた、魔法で助けてくれているエルフの少女が声あげる。金髪のふわふわ髪、小さな身長に似合わない豊満な胸の美少女。男性人気は彼女が勝ち取るかと思いきや、狙いすぎて好きになれない。という理由から彼女のライバルに当たる敵キャラに人気が集中してしまった。 「いいか!お前たち、自分の名前を言ってみろ!」 ひとりずつしっかりと指を指す。人を指で指しちゃいけません。とばあちゃんに言われていたが今はそんなことを気にしていられない。一大事なのだ。 「オレはアーチャーの"好き"だ。弓矢はもちろん得意だが剣だって扱うことも出来る。遠距離から近接までカバー出来る」 そう、この男の名前、何故そんな名前にしたのか謎であるが"好き"という名前なのだ。何故この男の名前を呼ぶ度に男に好きだなんて言わなきゃならないのか!!ずっと、ずっと、不満だった!!これはごく普通の健全なRPGなのに!!誰得なんだよ!!俺が次!とエルフの少女に名前を言うように促す。 「わたしは、ソーサラーの"くぇrちゅいおp"。攻撃魔法から補助魔法、回復だって扱うことも出来るわ。正直あなた達の攻撃力なんかよりわたしの攻撃力が一番よ」 そう、この少女の名前、何て読むのかわからない!!適当すぎるにもほどがある!!このエルフの名前を呼ぶたびにこの発音で合っているのかと毎回戸惑う。というか自分がきちんと呼べているのかすら定かではない。えへんと胸を張っているがおまえ自分の名前に疑問持ってないの?     
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