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「どうしたの?いきなり名前を言わせるなんて。あああああ。あなた何処かぶったのではなくて?」
「あああああ!」
「自分の名前を叫んでどうした!?」
心配する少女と、名前を呼ばれ唸った俺に対し驚いた声を出すアーチャー。そう、俺の名前は"あああああ"。何故だ。何故こんな適当な名前にした!冒険の冒頭に「あああああ、これは今は亡き爺さんがつけてくれた由緒正しい名前なんだ」なんて婆ちゃんが言っていたけれどそんなの嘘だ!俺は信じない!!絶対に、ユーザーが名前付けるの面倒くさいしこれでいいや。って適当につけた名前に決まっている!!面倒だったら、デフォルト名使ってよ!!
「俺はこの名前が大嫌いなんだ!!にじみ出る適当さ、ネタとしても笑えない代物、愛着のもてない名前、どうせ別の世界の主人公にも同じ名前がついているんだろう!!!」
声を荒げる、ふたりは言っている意味が分からないと首を傾げる。
「よく分からないが分かった。お前は改名したいんだな」
「でも、早く魔王を倒さないと世界が大変なことになるわ。星のエネルギーを吸収してどんどん強くなっていく、空はまだらで気味が悪い色に染まったまま。星だけじゃない、人々の魔力をどんどん吸い取っているの。悠長にしていたら人も、星も死んでしまうわ」
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