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初日
「なぁ、ヒロト。今度肝試し行こうぜ。」
「馬鹿野郎。それは何度も断っているだろう?」
「そこをなんとかっ!」
「ダメだダメだ。俺は受験で忙しいんだ」
「頼む!人数的にお前入れないとダメなんだよっ!」
「しっしっ。うるさいからあっちいってろ」
「お願いします!ヒロト様!」
「あぁ!もう分かったよ!行けばいいんだろ、行けば!」
「本当か!有難う!」
そう言って走り去っていったのは俺の幼馴染の『雨宮 賢』。
いつも何かをするときはアイツの提案で決まる。
俺は毎回断っているのだが、こんなに懇願されたのは初めてだ。
そして、俺はこんなことやらなければよかったと今後悔している。
何故って?それは俺の目の前に化け物がいるからだよ。
時は今から二十分位遡る。
俺たちは予定通り夜の十二時に村へ行く道へ着いた。
肝試しに着いてくるのは同じクラスの五人と隣のクラスの五人
ちなみに俺と賢は同じクラスに分類される。
だから実質同じクラスのやつは俺と賢を抜いて三人だ。
「なぁ。本当にこんなところに来ていいのかよ?」
隣のクラスの流星が言う
「大丈夫、誰にも見られてないから」
そういう問題じゃねぇよ。そう突っ込もうとしたとき、
村の方から笑い声と叫び声がした。
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