112人が本棚に入れています
本棚に追加
「池ちゃん?」
ソファーにもたれたままの彼が、私の頬に手を伸ばした。
「はい…」
「一つだけ、聞きたいんだけど…」
彼の指が、私の頬から顎をツーッとなぞらえた。その動きにビクンと反応してしまう。
「俺のことからかってたわけじゃない…よね?」
「違います!そんな…だって…私は…」
「私は?」
彼がグイと私の顔を自分の方へ向かせた。
今まで見たことのない彼が、怖いぐらいの表情で私を見つめている。
もう観念するしかない…。
「ずっと、あなたが好きでした…」
最初のコメントを投稿しよう!