第4章

7/26
前へ
/110ページ
次へ
「なんなの?嫌なの?」 彼がもう一度、少し怒ったように聞いた。 「嫌じゃ…ないです…」 気づけばブラウスはもう半分以上脱がされ、ユニフォームである黒いタイトスカートは、太ももまでめくり上げられていた。 彼が、フッと優しく笑って私の頬に口づけ、再び首筋に顔を埋めた。 「でも…」 「でも、なに?」 往生際の悪い私にほとほと呆れた。という顔をして彼が尋ねた。 「二宮さんは…私のこと…好きなんですか?」 とっさに口から出た小学生レベルの質問が、とてつもなく恥ずかしくて、思わず手で顔を覆う。 彼が無言になったことに不安を覚え、指の隙間からそーっと覗き見ると、彼は必死で笑いをこらえ、肩を震わせていた。 「それ…今聞きたいの?」 彼が、はだけたブラウスをさりげなく直しながら言った。 「はい。出来れば…」 「そっか…」 そう言うと彼は、私をキュッと抱きしめたまま黙ってしまった。
/110ページ

最初のコメントを投稿しよう!

112人が本棚に入れています
本棚に追加