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「多少なりとも嫌われてはいないんじゃないかなーなんて思ってたから…結構堪えたみたい…」
「違っ…そうじゃ…ない…」
涙のせいでうまく話せない私を見て、彼が優しく笑ってまた髪を撫でた。
「それから、店には行けなくなって…。何食わぬ顔で行けるほど軽い想いだったらよかったのにね…」
私の髪を撫でながら、彼が言葉を続けた。
「だから…無理して忘れようって…。気持ちも封印しようって…。んで、忘れた…てか…仕舞ったのかな、気持ちを…」
「まあ、成功したんだろうね…。だって、久々に店に行った時も、彼女のこと思い出しもしなかったからさ…」
彼が顔を上げてニヤリと笑い、そして私の頬に口づけた。
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