第4章

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「おはようございます…」 「おはよう…」 今日こそはマスターより早く出勤するつもりが、店のドアはすでに開けられ、ちょうどマスターが掃除を始めるところだった。 例のごとく、私はマスターからモップを取り上げ、床をゴシゴシ擦り始めた。 マスターは、フッと笑って、カウンターに入りグラスを磨き始めた。 「休んでもよかったのに…」 「ど、どうしてですか!?」 私が動揺すると、マスターがニヤニヤしながらこちらを見た。 「たまにはゆっくりと…。ねえ?」 「そんなんじゃないです…」 マスターの勘繰りに思わず照れて、うつむく。 結局、昨夜はお互いのすれ違った日々を埋めるべく、朝まで何度も気持ちを確かめあった。 彼の余韻が、まだ私の身体に残って全身が熱くなる。 マスターの誘導にいとも容易く顔が反応して頬が緩む。 「でも、久しぶりに見たね。君のそんな顔…」 マスターが、満足げに微笑んだ。
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