第4章

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 ※※※※※※※※※※※※※※※  「いらっしゃいませ」 そろそろ閉店の時間を迎える頃、店のドアが開いた。 「まだ平気?」 「はい、大丈夫ですよ」 「はー、つっかれたー」 彼が定位置のカウンターの真ん中の席に座る。 「お疲れ様でした。どうぞ」 私は彼の前にハイネケンの入ったグラスを静かに置いた。 彼が軽く頷いた後、それをゴクゴクと飲み、フーッと息を吐く。 「何か、すっげぇ久しぶりな気がする…」 「え?この前来てくれてから一週間ですよ?まだ」 彼と気持ちを確かめあってからも、お互いの生活が特別に変化することはなかった。 仕事終わりに彼が、お店に寄ってくれてお酒を飲む。 忙しければそれも叶わないが、それでも次の日に差し支えなければ、どちらかの部屋で過ごすこともある、と言うのは、私の精神的には随分と変化があったと言えるだろう。 今月から、ライブの準備も始まり、彼は多忙な毎日を過ごしていた。
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