第2章 平和な王国

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第2章 平和な王国

「ネク!走り回るな、姫らしく行動しろ。この国初めての姫なのだぞ。それにきちんと勉強をしておかないと恥をかくぞ。」 周りに居た人々が何事かと思うような大きな声でお父様は私を叱った。 「すみません、お父様。」 いつもこうだ。他の子達と同じ様に走り回りたいのに。 それに勉強なんてしなくてもAIが全部教えてくれるのに。時代遅れなんじゃないの?って思ってしまう。 今から勉強タイム。1番嫌いな時間。 でも、その嫌いなものの中に私にも好きな勉強はある。それはパシフィックについてだ。私はこの国が好き。住んでる人も良い人だし、それに海中に沈んでいるなんて陸の人よりカッコイイでしょ!真ん丸で可愛いし! 「今までの復習から始めます。パシフィックは海面から1キロのところに存在します。この国は完璧な社会主義国であり、貧富の差がゼロで王であっても市民と同じように暮らしています。次は食についてです。食事は基本自給自足です。とはいっても基本クッカーというAIが基本的に行っており、人がするのはプログラミングのみです。次は────」 長々と話しているのはAIのIQくんが説明している。 私達子供の頭にはマイクロチップが埋め込まれており脳にインプットされているか判断がされる。 つまり、サボる事が出来ないということ。 それに、皆が同じ知識を持ち、劣等感も無くなる、イジメもなければ皆平等。その辺でも社会主義国らしいのではないかって思える。 そんな機能と一緒に知識まで埋め込んでくれてればいいのに。本当は出来るらしいけど、お父様に言うと、そーなると考える脳がなくなってしまうからダメだと言われた。
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