羽毛布団契約

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ホームルームの時間、教室に俺の席はないので仕方なく傘をさしながら例の如く覗いているとお待ちかねの転校生がやって来た その生徒が入ってきた瞬間クラスからどよめきが起こった そいつは学生らしからぬ風貌だった 緑がかった艶のある髪をオールバックにして、美丈夫と呼ぶにふさわしい凛々しい顔立ちをしている 均整のとれた筋肉は服の上からも明らかで長身に学生服を纏わせている姿はアンバランスでもあった しかしその端整な顔は不機嫌そうな仏頂面を貼り付けていて苛立ちがこちらまで伝わるようだ ベイセル 「わーい、絶対関わりたくない」 引きつった顔で小声でそう囁き 俺に翼を出すように言って羽根を数え始めた
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