出逢い

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海からの帰り道... ザー 急な雨が降ってきた 小降りじゃなく大雨 「わ、マジかよ」 『凄い雨、今日雨だったっけ?』 「ホントやべーな 確か...って天気予報見てないけど(笑)」 『何それ!(笑)』 「やみそーにないから とりあえずコンビニ行こ!」 『うん』 私とレンは急いで近くのコンビニで雨宿りをする 「参ったなー ここにずっと居るわけにもいかねーしなー... 星香、服濡れただろ?」 『大丈夫... って言えるような格好じゃないか(笑)』 ホントに大丈夫と言える状態じゃなかった 服どころか全身びしょ濡れ こんなに一気に雨が降ってくるなんて 思ってもいなかった 「このままいたら星香風邪ひきそうだしな...」 『大丈夫だって!平気』 「んー...」 雨宿りする事10分... 「とりあえず、服こんなだし 今日はコンビニで飯買ってこ?」 『そうだね!そうしよ!』 私とレンはご飯を買い... で、何処で食べる?の? 「星香行くぞ」 『え!?ど、何処に?』 「と、とにかく乗れ!」 『はい!』 一体何処に行くの? 自転車に乗ると余計に雨が凄く感じ 私はレンの背中で雨をよけた(笑) 「星香、とりあえず今から行くとこ 変に思うなよ?」 『変に思うなってどーゆーこと?』 「見れば分かる 今日は状況が状況だから 仕方ねーけど? とにかく変に?思うなよな?」 レンは何が言いたいのか 何を言ってるのかさっぱり分からない でももうこの雨がない所に行けるなら 何でもいいやって感じで... 目を開けてるのもやっとだった 「星香、つ、着いた」 私は瞑ってた目を開ける .....ん?... えーと..... 何て答えればいい? 私は目の前にある建物を ずっと眺め この時だけは雨が降ってる事なんて 頭になかった 「聞いてんの? マジ俺だって一応恥ずかしいんだからな こんなとこでわりーけど仕方なかったんだよ ここから俺ん家遠いし 近場っていったら...ここしか...」 『あ、いや、ごめん! こんなに間近で見るの初めてだから 興味津々?いや、違うな 見とれちゃって? いや、これも変だな』 「何言ってんの?(笑)」 レンが凄く恥ずかしがってて こんな所に連れてきて悪いという気持ちが 凄く伝わってきた 私が風邪をひいたら...って 気遣ってくれたレンなりの優しさなんだって 素直に思えた 『早く入ろ?』 なかなか言い出せないレンに代わって 私が話を切り出す 「え!?あ、はい!」
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