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「それで、なんで新聞に載せる前に私たちに伝えてるの?いつもなら『スクープだー!』って編集部屋駆け込むのに。」
ハウワーが不思議そうにノイリーに尋ねる。ノイリーはキリッと顔を整えた。
「いや、みんなに見せたくてさ。」
「はいはい、怖いから皆で行こうってことだね。」
キリッと格好よく決めたはずが、アエルにあっけなく魂胆をばらされてしまったノイリー。こんなお調子者だがお化けの類いのものがダメなのだ。
「違うって!」
ノイリーは必死に反論するが、それが逆に信憑性を高めている。
「反論しても無駄よー。ま、私も興味あるし。」
「怖いけど気になるよね。」
女子二人は興味津々のようだ。
「なっ、お前ら正気か...!海には近付くなとあれほど言われているだろ!」
「シュンは真面目だなぁ~。僕は海見てみたいし行きたい。」
反対するがにやけが抑えられていないシュン。一応興味はあるようだ。アエルも話にノリノリである。
「よーしっ!じゃあ、決まりな!」
パンッと手を叩き、集合場所を指示する。集合場所は7年前の【最後の祭】の時の集合場所と同じ。あの日から彼らの集合場所はいつでもあそこになっていた。
日が沈みかけるころ、学校の帰り道でアエルは1人で悩んでいた。
「これかな...?」
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