お化けの手 -Wi.Derata-

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 目の前には沢山の種類の花。その花とずっとにらめっこをしている。花屋の店員もなかなか声をかけにくそうだ。 「あの、何をお探しですか...?」 「あ、その...。」  声をかけられた時にビクッとしたアエル。店員に訳を話して花束を購入した。  その夜、アエルが集合場所にはユリア、ハウワー、ノイリー、シュン以外に3人いた。 「あれ?ピーネとフィードル、それにアミア先輩?」  ピーネとフィードルは7年前に落ちたリィラの取り巻きだった女の子だ。彼女らと上級校では別クラスのため、あまり5人と顔を会わせていなかった。アミア先輩というのはハウワーの舞踏部の先輩で、あまり下級生とは絡むところを見たことがない。 「あら、アエル君遅かったじゃなーい。先輩、待ってたのよ?」 「は、はぁ...」  どうやらハウワーに無理矢理ついてきたようだった。これはなにか裏があるようだとアエルたちは勘づいていた。 「あのね、私達は海に行くって聞いてリィラにお花あげたくて...。」  そう言ったピーネの手には綺麗な白い花がある。 「そうなんだ。僕も花束買ったんだけど...」  アエルが背中から花束を皆に見せる。その花束は赤い花束だった。 「『恋人にあげるんです』って言ったらこの花になっちゃった。」  アエルは苦笑いする。その時アミアが声を荒らげた。     
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