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前髪を切り終えたハウワーが問う。今さら何をいっているのかとユリアも見るが、7年前とは異なりすぎていた。
「どうしたの...?気持ち悪い目...。」
ミーシャは「何が?」と言いたげに首をかしげる。どうにか見せようと思ったが、生憎二人とも鏡を持っていなかった。
「左目、紫色だよ...?」
ミーシャは「え?!」と口を押さえた。もちろん、声は出ておらずスカッと音が抜けている。ミーシャの左目は虹彩が澱んだ紫色をしていた。皆、今まで髪に隠れていたため分からなかった。
「えー、羨ましいんだけど...」
「ミーシャ、痛くない?!大丈夫?!」
ミーシャは親指を立てる。大丈夫そうだ。
「まあ、ミーシャに変わりはなさげだしさっさと着替えさせちゃお。」
ハウワーはユリアの冷静さに驚きながらも持ってきたワンピースをミーシャに着せる。背丈が昔から似ていたためかぴったりだった。
「ミーシャ。今からシュンの質問の時間が来るから覚悟するんだよ?」
目の話をシュンに託したハウワー。ミーシャは面倒くさそうに頷いた。ユリアがドアを開けて男子達が入ってくる。
「なっ!ミーシャ、なんだその目?!」
「わっ、凄い紫色...」
「お前オッドアイだっけ?!」
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