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新しい服になったとはいえ、お年頃の女の子にはみすぼらしい服装のミーシャ。ユリアは胸をトンと叩いて自慢げな顔をする。
「そのまえに、外に出る時間に問題があるだろ。ここから出るのは不審がられるんじゃないか?」
「あまり人がいないところに出ていくのはあまりよくないね...。」
「んー...ミーシャに着せる洋服と似た服を着た誰かがいれば不審がられないかも知れないな。」
「そんなの、頼めるの誰もいないわよー。」
「だよなー...。」
「ノイリーにしては良い案だったんだけどねー。」
「おい!」
「他に出られるところ無いかな...。僕らが入るのも不自然じゃなくて、ミーシャが出るのも不自然じゃないところ。」
「そんな都合が良いとこあるわけ無いだろー!」
ノイリーがアエルの発言に反論する。しかし、アエルの発言でシュンはなにか閃いたようだ。
「良い考えがある。」
ナグゥを送ったハウワーが戻ってきたところでシュンはその考えを皆に伝え、明日の作戦会議は日が沈んでからも続いた。
「それでは、作戦通りに。」
「明後日を楽しもうぜー!」
「オー!」
シュンとノイリーの掛け声に全員が応え、その日はお開きとなった。
ミーシャ一は人がいなくなった小屋のなかは先程の熱気が消えて多少寒く感じた。隙間からは町の明かりと準備の声が聞こえてくる。
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