最終章

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「体力もナシ。マジで貧弱だな。レベル1なら仕方なしか…」 「ぅ…や、ぁん、んー…あっ」  ぜぇぜぇと疲労で息も絶え絶えな中、相変わらず僕に毒を吐くハヤト様。しかもやわやわと動き続ける鬼畜さもプラスして。  半分どこか行ってる頭でもレベル1という言葉が認識でき、僕は仰天した。僕のレベルは100を超えていたはず。自慢して回れるほどのレベルの高さだったのに。 「レ、ベル…いち?」 「あ? ああ、おまえ呪い喰らったから、レベル初期化の」  他にも仮死状態になるとか、状態異常が治らないとか、モンスターの攻撃ターゲットにされるとか、色々呪いがあるらしいけれど、命に関わる危険な呪いについては解呪済みらしい。  解呪方法は見ての通り、勇者とセックスし、精液もとい聖液を注いでもらう。アホかとバカかと。 「マジでどんなエロゲ仕様」  とハヤト様も呆れるほどに。  その所為で、僕はあの黒い物体で刺されてから今まで、毎日ハヤト様にマグロならぬ冷凍マグロ状態で犯されていた。  嬉しいのだけれど、手順を飛ばし過ぎていて悲しい。  でもハヤト様にとってみれば、とんだ迷惑な話だと思う。異性愛者だし、相手は僕だし。 「もう命の危機は去ったんですよね?」 「ん? まぁ」 「じゃあ、僕は家に帰ります」     
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