後日譚

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 と、子供たちを眺めてから僕を見た。急に3人も増えたんだから大変に決まってる。  ハヤト様を見返していると、ハヤト様はふぅとため息をついてポケットから四角の薄っぺらい物体を取り出し、表面をスルスルと何度か撫でるとそれを耳に当てた。  僕は何が起こるのかと首を傾げつつ、子供たちの側に座り込んだ。  この子達の名前はヒロとハルナ。男の子と女の子の双子。  呪いの解除に毎日欠かさずセックスしてたのだから赤ちゃんだってできる。僕もうっかりしてた…。女性陣とはちゃんと避妊してたらしいけど、僕の場合は確実に中に出さないといけないから回避のしようがなかった。嬉しいけれど、思いがけなくできてしまったから、子供たちに少し申し訳ない。  ハヤト様は男の僕が妊娠したことに、目玉が落ちそうなぐらい驚いてた。こちらの世界では男性は妊娠しないらしいから、驚くのも当然だ。 『できたもんは仕方ねぇだろ』  って言いながらも、悪阻が酷い上、双子だったせいでひたすら寝たきりのような生活をしていた僕の側にずっといてくれた。とっても優しくて頼もしいハヤト様に僕はメロメロだ。   「今から、そっちに行く」     
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