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激闘と結末
それらを全員下し、再びレイアスは彼に剣を向ける。
「どいつもこいつも使えないッ!」と明らかに苛立っている様子の彼に、レイアスは言う。
「お前は――『大狸 ムジナ』だな」と。
「ほう、我を知っているか。勤勉だな」と言うムジナに、「有名だからな」と答えたレイアスは、怒りに打ち震えた顔で、「悪名がなッ!」と続ける。
カチンと怒りのスイッチが入ったムジナが、レイアスに対して攻撃体勢に入る。
「彼は強い」と忠告するミコに、レイアスは「勝ってみせる。あなたのためにも、イリスのためにも!」と宣言し、そのまま戦闘へ。
苦戦するレイアスだったが、それでも何とかムジナを倒し、撃退に成功する。
いろいろあって疲れた様子のレイアスにミコが「ありがとう」とお礼を言うと、「どういたしまして」とイリスが答える。
「なぜイリスが?」とレイアスが聞くと、「レイアス、疲れてるから代わりにと思って」と、返答。
その答えに吹き出したレイアス。その笑いは二人にも伝播し、結局三人で笑い合う声が森中に響いていた。
帰還後、レイアスはガナンに何があったかを報告する。
「他種族の勢力争いへと無闇に介入するもんじゃない」と諭すガナンであったが、「でもまあ、それがレイアスらしいと言えばらしいな!」と納得。その後彼は、レイアスの行いは間違いでなかったと付け加えた。
「はい! ありがとうございます! ガナンさん!」と言ったレイアスに、ガナンが一つ質問をする。
「結局、そのミコって大妖狐はどうなったんだ?」と。
「彼女なら――」と呟きながら、レイアスが森の方向へ振り向いたところで一連のクエストは終了する。
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