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「仕返しをしてやる」
と言い出したのはBARの4人席で腕組みする桐們姫歌だった。
「危ないよぉ...」
と向かいの席に相変わらず眉毛が八の字の廻裏りこ。
「今日という今日はあの五十鈴にギャフンと言わせる!」
「うぅ...」
「だって、毎回りこと話してると割って入ってきて、邪魔するし...」
頬を膨らまして不機嫌そうに語る姫歌に「はいよ」と無愛想な方の店員、櫓尚輝がオレンジジュースを差し出した。
「あ、ありがとうございます」
勿論、りこの分もだ。
「会計はその五十鈴ってやつにしておくか?」
とヘラヘラ笑いながら言う尚輝。
「お願い」
と即答の姫歌。
「じゃ、じゃあぼ、僕いりません」
慌てふためくりこ。
「五十鈴には厄介してるから、何か計画立てるなら協力するぜ」
「本当?!」
「煙草の臭いにアルコールの匂いダメな癖にずーーーっとカウンター席陣取ってるから、客入れねぇ...しかも、バタバタ動いてる江良木のことじーーーっと見てるからな。怖くて仕事になんねぇ」
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