2 温泉旅行へ出発

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――あれから間もなくして、オレ達の高校も夏休みに突入した。 旅行なんてまだまだだと思っていたら、案外あっという間に来るもんだ。 あっつい日差しが照り付ける中、オレはコンビニの前で膝をおっぴろげて座っていた。 懐かしいよなぁ。 よく仲間とコンビニの前でたむろったよなぁ…。 で、しょっちゅう客や店員に嫌な顔されたっけ。 そんな中学時代を思い出し、苦笑する。 その時、 「克巳」 不意に名を呼ばれた。 すぐに顔を上げると、目の前に立っていたのは、待ち望んでいたタケルの姿。 「よ、よぉ」 オレは照れ気味に挨拶する。 タケルとの温泉旅行…この日をオレはどんなに待ち望んだことか…。 くぅぅ。
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