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「もう来てたのか?早いな」
タケルが笑いながら言う。
その笑顔にオレの下半身は妙にざわつく。
昨日はドキドキしてほとんど眠れなかった。
――って、オレってば遠足前のガキかよ。
タケルはドキドキしてねぇのかな?
見ると普通に涼しい顔をしている。
相変わらずキリッとした眉に切れ長の目。その鋭い瞳によく似合う少し長めの前髪が風に僅かになびく。
凛々しいよなぁ…。
整った顔立ちはしてるし、色気もあるんだけど、決して女みたいな感じじゃないんだよな。
やっぱり男なんだ。
だからオレは惚れたんだ。
しばしタケルに見惚れるオレ。
タケルはそんなオレを真っ直ぐ見つめ、口を開く。
「高支那たちは?」
「ま、まだ来てねぇよ」
タケルにドギマギしながらも、あんな奴らどうでもいいぜ――と、一人心の中で毒づく。
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