2 温泉旅行へ出発

4/6
前へ
/170ページ
次へ
今回は高支那の車で行くらしいから、集合場所はオレとタケルの家から近い、このコンビニの前って事になったわけだが… その高支那はまだ来ていない。 恩田は… ――って、向こうからやって来るのは、間違いなく副担任の恩田だ。 どうやらここまで少し距離のある奴は、バスを使って来たらしい。 「おはようございます。鬼頭くん、赤木くん」 いつもの事だが、男のくせに妖艶に笑ってやがる。 柔らかな顔立ちに柔らかな栗色の髪質。 こういうのを、世の女どもが泣いて喜ぶ「美形」と言うんだろう。 オレは目を細め奴を睨みつけた。 タケル以外の美形の男はこの世からいなくなれ、と言わんばかりに。 ――さて、と。 後は高支那待ちだが、これがなかなか来やしねぇ。 車を運転するヤツが一番に来いよなー、と勝手にむくれていたオレが、ふと横を向いたら―― ヤツが!恩田が!!! タケルにあやしい行動を仕掛けていたっ!!!
/170ページ

最初のコメントを投稿しよう!

312人が本棚に入れています
本棚に追加