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「鬼頭くん、少し日焼けしたみたいですね。なかなかいい感じですよ」
言って、恩田はあろうことか、タケルの黒髪に手をかけたのだ。
さらに指を絡める。
ああーっ!!!
やめろォーーー!!!
タケルに触るなっ!!!
オレは慌てて間に割って入ろうとしたが、それよりも早く、タケル自身が身をよじり、恩田の魔の手から逃れた。
ふぅ…。
ったく、油断も隙もねぇ。
オレが安堵のため息をついたちょうどその時、コンビニの広い駐車場に、真っ黒の車が颯爽とその車体を滑り込ませた。
「すげぇ…。高級車じゃん」
オレは思わず呟いた。
車から降りてきたのは、真っ黒いサングラスをかけた…
高支那っ!!!
このクッソ暑いのに黒のズボンに黒のシャツ。
どっかの貴族か、って感じだ。
オレやタケル、恩田は、ほどほどにカジュアルなのに、高支那だけなんか違和感バリバリ。
ま…いいけど。
「何してる。早く乗れ」
ムカッ!!!
高支那の命令口調が腹立つ!
てめぇが遅刻しておいて、なんで上から目線なんだよ!
人を散々待たせておいてっ!
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