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「な、何がおかしんだよっ」
高支那の態度に、オレはムッとする。
「いや。自分がガキだって事をちゃんと自覚してるんだと思ってな」
「なにっ!?」
オレは思わず腰を浮かせた。
そんなオレを、タケルが助手席から腕一本で押さえる。
そして高支那に向かってピシッと釘を刺す。
「あんま克巳を煽るなよ」
すると高支那は、
「鬼頭」
前を向いたまま、無感情な声で言う。
「お前は俺と同じ部屋だ」
「えっ…!?」
タケルもびっくりしたようだったけど、オレも驚いた。
高支那がまるで決定事項のように淡々と告げたからだ。
そのあまりの底冷えする高支那の低い声に威圧され、オレはバカみたいに口をパクパクさせるしかなかった。
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