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オレはタケルと高支那のいる部屋に、いきなり乗り込んだ。
――あれ?
なんか気まずい雰囲気???
高支那は窓の側で突っ立ったまま怖い顔してるし…
タケルは座り込んで、なんだか身を固くしてる…。
――ハッ!!!
な、なんかあったのか!?
オレは2人の顔を交互に見つめた。
すると高支那は、
「少し外を散歩してくる」
そう言って、スッと部屋を出て行こうとする。
オレはその背に声をかけた。
「さっき、昼食を用意してくれてるって、三影さんから連絡があったけど…」
――が、高支那は一言、
「いらない」
そのまま部屋を出て行ってしまった。
なんだ?高支那のヤツ…。
まあ、いいけど。
「なっ、タケル、腹減った。飯食いに行こうぜ」
「あ、ああ」
時間はちょうど12時。
オレとタケルと恩田は別棟に用意してあるという部屋へ向かった。
そこはそう広くなく、食べるためだけに用意された部屋のようだった。
中に入ると、すでに懐石風の料理がちゃんと並べられていた。
「高支那の分、オレ食うから」
朝食を食べていないオレの腹は、ぐうぐう鳴りっぱなし。
料理に飛びついたオレを、タケルと恩田が笑いながら見ていた。
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