6 温泉に行こう

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なにはともあれ、こうして料理が出来てるっつーことは、料理人も、それを運ぶ仲居さんもちゃんといるわけだよな。 なんかちょっと安心。 安心したら、さらにお腹がグーグー催促を始めた。 「さっ、食うぞぉー!!!」 そして宣言通り、高支那の分もオレが食ってやった。 恩田に、 「そんなに食べて夜は大丈夫なんですか?夜の方が豪華ですよ」 と笑いながら言われたが、 「昼は昼。夜は夜。心配しなくてもちゃんと食えるって」 オレは恩田にピースサインをする。 ――その時、部屋の戸が静かに開いた。 入って来たのは高支那だ。 昼はいらないって言ったのは高支那だし、今更顔を覗かせても遅いっての。 「高支那の分、食っちまったぞ」 オレは一応断りを入れたけど、高支那はそれを無視。 クソッ。 そんな事よりって感じで話を始める。 「この旅館には、俺たちが泊まっている部屋とは別棟に、もう一部屋あるようだ」 なんだ。高支那のヤツ、今まで館内の偵察に行ってたのか? 「どうやらここは一日三組限定の宿らしい」 へえぇ。 ひょっとして高級旅館ってやつ? 「それで今日のお客は僕たちだけってわけですか」 恩田が納得したように答える。
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