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――が、高支那はすぐに否定的な言葉を吐く。
「いや」
オレたちは、えっ?って感じできょとん顔。
「どうも、もう一組客がいるようだ」
高支那の言葉にそれこそ、えっ???だよな。
だって、確か三影千早は、今日の泊まり客はオレたちだけだと言ってたぞ。
しばらくの沈黙の後――
「まあ、そういう事だ」
高支那は最後にそう言うと、不思議顔のオレたちを放置したまま、また部屋を出て行ってしまった。
「どゆこと???」
高支那が姿を消すと、オレはすぐに疑問を口にする。
が、その疑問に答えてくれる者は誰もいねー…。
「三影千早が嘘ついたって事?」
それでもオレが単刀直入に言葉を投げると、
「そういう事になるな」
タケルが返事をしてくれた。
なんでヤツは嘘を?と思ったけど――
なんだか皆が難しい顔をしだしたので、オレは話題を変える事にした。
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