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「あ、文化祭ね!コウ君が友達と来るって!その連れてくる男子がイケメンらしいんだよ!メグに会わせたいんだって!私とメグの写メ見てメグに一目惚れだってよ!やったね!」
はしゃぐナナの発言に目を見開いて、問い質す。
「いつの間に写メなんて送ったの!?どんな写メ送ったのよ!」
すると、ケロッとナナが答える。
「え?この前の体育祭のチアダンス衣装の時の!」
「あっの恥ずかしい格好のを送ったの!?」
思わず大声出して叫んでしまい、先輩方にクスクス笑われる。
「すみません……」
謝る私に、部長はクスクスしつつも、なんとナナを褒め出した。
「いやいや、ナナちゃん!グッジョブ!メグはさ、可愛いのに彼氏居ないのがおかしいんだよ!」
そんな部長の彼氏は引退したサッカー部のキャプテン。
爽やかイケメンさんだ。
このリア充たちめ……。
私はため息一つつくと、ナナに言った。
「勝手に写メ送ってそれを見られても!私にとっては知らない人だし、その人にとっても見た目だけでしょ?無理無理!会えば途端に違うってなって終わるわ」
サラっと冷めたふうに言えば、室内からは怒涛の返しが来るのは女子だけの空間ゆえだ。
「いやいや、メグ!まずは見た目からでしょ!?」
「メグはいい子だもの!絶対益々惚れられるわ」
「ここは、あれだ!メグにこれを着せよう!」
「それだ!!」
そんな声に手元で終わったビーズアクセサリーから目を上げて振り返れば、そこにあるのは先輩が丹精込めて仕上げた甘ロリ服を掲げていた。
私は一気に極冷感を纏わせて言った。
「却下!誰がそんな甘ロリフリフリな服着るもんですか!!」
たとえ、私の見た目が色素薄めで髪も天然栗色で天パーのふわっとした見た目女子でも。
それは私の趣味じゃない!
「大丈夫!絶対似合う!」
力説する、先輩、ナナに後輩達を冷めた目で見つめ私はもう一度冷たく言った。
「却下と言ったら却下だ!」
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