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「今日は俺、家の料理当番なんだ」
「へー! 夏生くん、料理出来るんだ」
「でもスーパーに買い物に行くとみんなこっち見るから、ちょっと恥ずかしい」
「ははっ、だろうねー。ちなみに今日は何を作る予定?」
「一応、生姜焼きのつもり」
「あー、いいなー。私も食べたくなってきた」
帰り道が同じなことから話すことが増えた平井さんは、いつも俺の話をちゃんと聞いてくれて、別段面白いことを言わなくても一緒にいて楽な唯一の女の子。
平井さんが笑ってくれるのも、話を聞いてくれるのも、会話が続いても続かなくても、平井さんと一緒にいられるだけで、それだけで嬉しくて、胸がいっぱいになる。
ああ、可愛いなあ。好きだなあ。そんな気持ちがどんどん強くなる。
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