リサイクル

1/2
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ

リサイクル

人は生まれながらにして不平等だ、少なくともボクはそう思う。今のこの世界のように人は差別をしないと生きられない。 では何故人は差別をするんだろ? 「こちらβ部隊シンジ、今いる場所にて攻撃を受けてる蟲力者と思われる人間を発見!これより救出するから応援を要請する!」 人気の少ない夜の路地裏でシンジと名乗る金髪の小柄な少年は今にも死にそうな女性とそれを殺そうと刀を振り上げていた男を見つけると耳に当てた通信機器に向かってそう言った。 「分かった!タクマお願い!」 「もう向かっている……死ぬなよ」 通信機器からそう聞こえるとブツッと通信が切れる音がした。 突然見つけただけに手ぶらなシンジは足元にあるビンを拾いあげると男の頭目掛けて投げつける。 「今日は獲物が多いなぁ!」 男は近づいて来る瓶に気づくと別の小太刀を投げ、同時に足を踏み込み少年の方へと走る。 一方、小太刀の当たった瓶は粉々になり街頭に反射しながら丁度その下を通りかかった男の周辺へキラキラと降り注ぐ。 遠距離から攻撃もできるのか!?でもこれで! 男の持つ刀の間合いにシンジが入った次の瞬間、男の背中にガラスの破片が刺さり、その痛みかその場で止まる。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!