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販売員はニコニコした表情を崩さなかったが、さすがに驚いているようだった。
「さすが魔王様!お見事!私は魔王様にケンカを売る為に勇者を売っていたんですけどね。いやあ、赤い勇者をこうも簡単に倒してしまうとは!勇者の安売りはできませんね!全力で販売致します!」
そう言った販売員は、ステゴザウルスの背中に生えていた青の勇者と緑の勇者と黄の勇者の頬を次々とひっぱたいていく。
それぞれの勇者が目覚めて、ステゴザウルスの背中から降りてくる。
勇者ってのはどいつもこいつも子供っぽいんだな。黄色の勇者が身長155センチくらい、青い勇者が160センチくらい、一番背の高い緑の勇者でも165センチくらいだ。
「いらっしゃいませ、青の勇者様!緑の勇者様!黄の勇者様!本日魔王討伐キャンペーン開催中です!ぜひそこの魔王を倒していって下さい!」
販売員がこう言うと、勇者どもは四方八方に走って行ってしまった。なんだ、戦わないのか?
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