第2章

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タマの手はごつごつしていて、私よりも大きく温かい。 男の人の手だと感じて、なぜかドキッとした。どんどん顔も赤くなっていくような気がする。 「どうした?」 うつむいた私に、タマは心配そうに声をかけてくる。 「早く行くよ」 今は妹のデートだと引き締めて、後をつけ始めた。 妹たちはクレープを買って、二人で食べ合いをした後にアヒルボートに乗った。 私達は湖のほとりから、二人を見ていることにした。 「ほら」 タマはクレープを私の前に差し出した。 タマの姿が見えないと思ったら、タマはクレープを買ってきたようだ。 「あ、ありがとう」 「美里が食べているのを見て、食べたいって顔に書いてあったぞ」 「そ、そんなこと」 (おいしそうだなとは思っていたけど…) 「どうだった?」 「何が?」 「デートを尾行してみて」 タマは私の隣に座りながら、聞いた。 「美里の彼は優しい人そうだね」 クレープは自ら買ってきて、アヒルボードは先に乗って、美里の手をもってエスコートしてくれていた。何より、美里はずっと幸せそうな顔をしていた。 (これで尾行も終わりかな) 「尾行終わり!私も恋でもしようかな」 服に着いた砂ぼこりを払いながら、あっけらかんと笑う。     
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