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勇者の現在、魔王はビジネスパートナー
魔王さんと!これは驚きました。
―離婚してからね、ちょっとまた勇者らしくやってみようかなって。それで、魔王の城に行って、魔王と話して。もう1回魔王やってくれないかと。その時魔王はもう改心して普通に働いてたんすけど、彼は彼で魔王の頃忘れられなかったらしくて。構わない、ってことで一緒に。魔王にもう1回お姫様をさらってもらいました(笑)。
お姫様も大変ですね…(笑)。
―彼女は彼女でヒロインやりたかったと思うので、良かったんじゃないですかね。最初と違うのは魔王とは戦ってないところですかね。魔王を倒したことにして、国王に報告して、報酬をもらう、っていう。あ、お姫様には内緒にしてますよ?一回魔王と話して、姫もパートナーにする?って相談したんですけど、さすがにそれは無理だろうという話になりまして。だから、姫をさらうのが、一番難しいところですよね。
どうしてお姫様には黙っていることにしたのですか?
―僕、彼女と結婚してから彼女の性格の悪さ知っちゃったんですよ。王様からもらったお小遣い全部カジノに費やしてましたし。戦いもしないのにアクセサリーねだられたり。仲間にしても絶対裏切るだろうな、っていう考えですね。だから、姫をさらうのは僕の復讐の1つでもあるんですよ(笑)。
なるほど。お姫様はどうやってさらっているのですか?
―本当ね、単純ですよ。真夜中に行ってるんです。皆が寝静まったころに、窓から入って連れていく、っていう。夏場、1Fの窓とか開けっぱなしなんですよ。城って。僕もう城の内部は知り尽くしているので、簡単ですね。
あ、魔王さんではなく勇者さんがさらっているんですか。
―そうですね。その方が簡単なんで。何回もさらわれてるのに警備を厚くしない城側も城側ですよね(笑)。まあ、警備員に金渡して、味方にしてるんで当然なんですけどね。忠誠心も何もないですよ。
スパイがいるんですか!そこまでやってるんですね。
―そうですね。念には念を、っていう感じですよね。あと、やっぱりお客さんなんで。
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