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「もう結菜に暴力を振るわないでくれ。頼む。」
彼女らは両手を合わせて少し嬉しそうにする。
「結菜さんに暴力を振るわない代わりに私と付き合ってくださいね。」
「彼氏出来てよかったね。」
嬉しそうに語り合う彼女らが、何も出来ない私が悲しくて腹立たしい。
「それは出来ない。僕は結菜のことが好きだから。」
「こんなやつのどこがいいの?私の方が可愛いしお兄さんと釣り合ってると思いますけど。」
「僕は結菜じゃなきゃ嫌なんだ。どれだけ自分の気持ちを封じ込めようとどこからか出てきて、自分の心を覆い尽くす。だから。」
彼は息を吸い込む。
「僕と付き合ってください。」
私は嬉しくて嬉しすぎて泣いてしまう。
今日は泣いてばかりだ。だけど、この涙は悪い気がしない。隣から罵声が聞こえるが私には関係ない。
今ここで応えないと一生後悔する。涙と嗚咽で届かなかったかもしれないけど、私は叫ぶ。
「あなたのことが大好きです。」
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